人間の工夫程度では昆虫の美には逆立ちしたってかないっこない
かなり間があいてしまっていますが進化の限界は生命のもつ想像力なのかの続きです。
昆虫の美しさは圧倒的
どんなにすごい人が考えたとしても絶対に叶わないものすごいアートのような美しい昆虫がいます。
なんでそんなに美しいデザインになっているのでしょうか。偶然の結果だとはちょっと考えづらいです。ちょっとイメージしただけでもその昆虫が自分でそうなりたいと望んでそういう風になっているような気がします。
偶然の結果だとすると、たまたまその昆虫が生活するのに必要な色なり形なりを選択した結果があり、そういう結果が積み重なった姿をたまたま人間が美しいと感じているということになります。
しかし人間が美しいと感じるものは動物や昆虫も同じように美しいと感じているとしか思えません。機能の追求だけでは到底たどり着けないのではないでしょうか。
写真よりも生の人間の視覚のほうがすごい。がしかし昆虫の視覚は人間の想像をこえている
昆虫の美しさは圧倒的で、カメラでそれを撮影しようと思ってもメタリックでベルベットなあの感覚はうまくカメラに収めることはできませんでした。
カメラよりも人間の目の方が優れているということがこれでわかるわけですが、昆虫の目はもっと優れているらしいです。
人間に色が見えるのは、目に知覚できる波長のピークが異なる3種類の光センサー1があるからということですが、ミツバチの複眼には人間には知覚できない紫外線を知覚できるセンサーがあるそうです。そのかわりミツバチには赤のセンサーがないので、紫外・青・緑の3色で世界を見ていることになります。といっても実際どんな風にみえているのかは、目の構造も違いますし、ミツバチになってみないと本当のところはわかりません。
アゲハチョウやモンシロチョウは紫外から赤外の範囲に6種類ものセンサを持っていることがわかっています。アオスジアゲハに至っては15種類のセンサーを持っているそうで、ここまでくるとどんな風に世界を見ているのか、想像を絶しています。
人間の想像を絶している目でみて納得のいく表現が昆虫の美
人間の想像を絶している目でみて納得のいく美の表現なのですから、そこに人間が美を感じるのは当然です。なにしろ写真を見るのと実物を肉眼で見るのとだけでも全然違うのに、能力が限られた人間とセンサーの多い昆虫とでは比較になりません。逆立ちしたって昆虫の色彩感覚にはかないっこないことがよくわかりました。
詳細な内容にご興味のある方は総合研究大学院大学の2016年のプレスリリース『アオスジアゲハの複眼には15種類もの色センサーがある』をどうぞ。(残念ながら2018年10月現在すでに削除されているのでリンクはInternet Archiveのものです)
ツノゼミの形なども空間の把握の仕方とか重力の感じ方とかが人間よりも複雑精妙にできているから人間では理解できない摩訶不思議な形になっているんですよきっと。
僕ら人間は昆虫を含めた生き物たち全体に学ぶことでもっとゆたかな未来を創造していけそうな気がします。
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赤・緑・青の3種類。実はテレビもこの3色で画面にしています ↩︎